ほくろ

誰でも探せば必ず1つはあるほくろ。場合によってはアクセントにもなりますが、数が多かったり目立つ場所にあるとメイクでもなかなか隠せず悩みの種になることも。
ところで、ほくろとはいったいどんなものなのでしょうか。

ほくろ

しみの治療のページでも書いた通り、人間の皮膚の色(色黒~色白)を左右する色素がメラニンですが、このメラニンを作るのが色素細胞=メラノサイトです。

ほくろにはいくつかのタイプがありますが、①色素性母斑と呼ばれる隆起したほくろはこのメラノサイトの塊です。一方で、隆起のない、色だけのほくろは②単純黒子と呼ばれ、その実態は増殖したメラノサイトが層状に蓄積したものです。
このほかに、いわゆる黒あざとして見える先天性の母斑などがありますが、これは通常イメージされるホクロとは異なるのでここでは詳細は省きます。

どのタイプのほくろも自然に消えていくことはまずなく、特に隆起するタイプの色素性母斑はある程度の大きさまで増大を続けることが多いため、小さなうちに治療をすることが大事です。
小さなうちであれば傷も小さく、目立たなくできますので、悩む前にまずご相談ください。

また、自分ではほくろと思っていても、①急に大きくなる②出血、じゅくじゅくした潰瘍を伴う(形が崩れてくる)③大きさが7㎜以上である、などのものは悪性腫瘍=皮膚ガンである可能性も否定できません。
診察の結果、確かめる必要があれば一部、もしくは全部を切除して病理検査に提出することで確定診断をすることができます。
なにもせずに心配を続けるよりも、思い切って調べてみたほうが安心できると思います。
当院ではマイクロスコープを用いた診察が可能ですので、心配な方は受診をお薦めいたします。

いぼ

ほくろと並び、いぼはよく見られる皮膚病変です。
一言でいぼと総称されますが、主なものだけでも以下のようなタイプにわかれます。

1・脂漏性角化症(老人いぼ)

いわゆる“しみ”の多くが実はこのタイプです。
主に顔の側面に複数見られるタイプで、直径1~2㎜ほどの平たいイボが周囲からややくっきりと浮いて見えるものです。
日焼けの影響が強く、男性にも多いタイプですが野外作業が多い女性の顔にも多く見られます。

 

2・アクロコルドン(首いぼ)
首いぼ

首から肩、胸にかけて多発する1㎜程度の細かいいぼです。 30代くらい、早い方は20代くらいから出現し、首をてのひらで撫でたときにざらざらすることで気づかれます。中年~高齢者では無数に存在することも少なくありません。

3・尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
尋常性疣贅

手の指や足の裏にできることが多い、表面がざらざらした小さないぼです。医学的にはいぼといえばこのタイプを指しますが、これはヒトパピローマウイルスというウイルスに感染することで生じます。
そのままにしておくとだんだんと広がることが多いので、数が少ないうちに治療を始めることが肝心です。

4・目の周りのいぼ

上下のまぶたや鼻のつけ根などの目の周りに見られるいぼの多くは、①稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)という白い小さなぶつぶつや、②汗腺という構造が増殖した汗管腫、③脂腺増殖症(しせんぞうしょくしょう)という薄い黄色のやや大きなふくらみであることが多いです。どちらも自然にはよくならないため、治療で除去されることをおすすめしています。

 

ほくろの治療法

当院のほくろの治療方法は以下を単独、もしくは組み合わせて行います。

  1. 炭酸ガスレーザー
  2. QスイッチYAGレーザー
  3. 手術

1・炭酸ガスレーザー

特に水分への吸収がよい炭酸ガスレーザーは、医療用レーザーの歴史の中でもその初期から活躍している機種になります。
熱でほくろの組織を蒸発させることで、物理的に削っていくイメージの治療になります。
当院で採用しているMM&NiiC社のLazery15Zuは切れ味に定評のある、安心の国産レーザーです。

《 治療方法 》
麻酔テープによる局所麻酔をして、レーザーで丁寧にほくろの組織を削り取ります。
スムースな仕上がりのため、手術用顕微鏡を使用しながら行うことも少なくありません。技術的な要素が影響する治療なので、繊細な治療と言えます。 当院ではリーズナブルな料金体系にしていますが、さらに再発した場合には再診料のみで無料で再照射を行う保証付きです。

※ 所要時間 1個当たり5分以内

料金(税別)
1個 大きさ5㎜まで6,000円
5mm以上は1㎜ごとに+1,000円

 

ほくろ

《 症例写真 》 ほくろ

2・QスイッチYAGレーザー

YAGレーザーは、メラニンに対する光エネルギーの吸収がよいレーザーです。
皮膚の浅い部分(表皮)から深い部分(真皮)まで、メラニンを効率よく破壊してほくろを治療します。
隆起のない平坦なタイプのほくろ=単純黒子に適した治療方法です。徐々にメラニンを減らしていくため、1か月おきに複数回の治療が必要になることもあります。
期間は必要ですが、反面目立つ傷を残さずに治療できる方法なので、平らなほくろを除去したい方にはおすすめです。

《 治療方法 》
麻酔テープによる局所麻酔をして、レーザーを照射します。短時間で終わり、輪ゴムではじかれたような軽い衝撃がありますが、痛みはほとんどありません。

料金(税別)
1回 3,000円/回

 

 

 

3・手術

ほくろが大きくレーザーで治療では皮膚にくぼみを残す可能性が高い場合や、悪性の皮膚腫瘍の可能性を疑う場合、また部位的に手術のほうがキズがきれいに仕上げられると思われる場合に適した方法です。
可能なかぎり目立たないキズにするため、あらゆる技術と工夫を凝らしますので、形成外科医が腕を振るう真骨頂の方法と言えるでしょう。
切除した組織は病理検査に出せるので、確定診断ができるというメリットも見逃せません。痛みは麻酔の一瞬のみで、どこよりも丁寧な仕上がりになるよう常に心がけています。技術に差が出る治療ですので、ぜひ形成外科医にお任せいただきたい方法です。

《 治療方法 》
麻酔テープに続き局所麻酔を行い、ほくろを切除します。
単純な切除で15分くらいで終わります。切除による変形を防ぐために皮弁形成と呼ばれる技術を用いたり、何回かにわけて切除を行う分割切除という方法を用いたりすることもあります。

料金(税別)
1個 5㎜まで:10,000円
5㎜以上:20,000円

 

いぼの治療法

当院ではいぼのタイプに合わせて主に以下の治療方法から選択しています。
部位や数、予算に合わせて細かな調整が可能です。

  1. 炭酸ガスレーザー
  2. 切除
  3. シェービング

1・炭酸ガスレーザー

基本はほくろと同じですが、いぼの多くはほくろよりも根が浅いため、より短時間で治療が可能です。いぼは複数存在することが多いため、コスト的にも一番有利な方法です。
皮膚科では液体窒素による冷凍凝固法がメインですが、繰り返しの治療が基本になり、1年以上通いつづけることも珍しくありません。さらに、繰り返しの治療による色素沈着の合併症も見逃せません。
炭酸ガスレーザーではほとんどのいぼを1回の治療でいぼを除去できるため、時間・コストともに有利な方法といえるでしょう。

《 治療方法 》
麻酔テープもしくは麻酔クリームによる表面麻酔をして、レーザーで迅速かつ丁寧にいぼを蒸散します。焼けた組織で治癒が邪魔されないよう、一つ一つ短時間で細かく仕上げていきます。
一度に数十個までの治療も可能です。

料金(税別)
1個 1,000円(アクロコルドン、稗粒腫など小さくて多発するもの

※ 多数にわたる場合、5分あたり10,000円で治療を行います。
いぼが10個以上ある場合、個数換算よりもずっとリーズナブルな選択です。

料金(税別)
1個 5,000円(尋常性疣贅、脂腺増殖症、汗管腫などの大きなもの)

 

2・手術

尋常性疣贅のタイプでいぼのサイズが大きい場合、炭酸ガスレーザーよりも切除をおすすめすることがあります。いぼのサイズ、場所、患者さまのご希望にもより選択します。

《 治療方法 》
局所麻酔下にいぼを切除し、皮膚を縫合します。できるだけ小さく目立たない傷になるよう、工夫を重ねて行います。

料金(税別)
1個 3,000円~(縫合を必要とする場合)

 

3・シェービング

脂漏性角化症のタイプのいぼの場合、なだらかに盛り上がった10円玉ほどのしみになることがよくあります。
炭酸ガスレーザーによる治療ではいぼの組織が蒸発してしまうため、悪性でないか検査で確認したい場合などにはシェービングというメスで組織を削り取る方法が有効です。

《 治療方法 》
局所麻酔下にいぼを薄くそぎ取るようにして、切除します。
少し深いすり傷のようになるため、術後は特殊なシートを貼ってきずを治します。古典的な方法ですが、色素沈着のリスクも少なく、仕上がりとしては優れた方法です。

料金(税別)
1個 3,000円~


Q&A

ほくろは放置すると悪性になるってほんとですか?
現在、医学的な見地からは、「良性のほくろ」が「悪性の皮膚がん」に変化するということはほぼないと考えられています。
つまり、最初からほくろはほくろ、がんはがん、というケースがほとんどと言えるでしょう。
ですが、皮膚がんも小さなうちはほくろと区別が難しいのも事実です。
自己判断でほくろと考えて放置せずに、一度診察を受けていただくことをお勧めします。
良性のほくろはとらなくてよいのですか?
良性の色素性母斑(盛り上がるタイプ)や単純黒子(色だけの平らなタイプ)であれば、必ずしも除去は必要ありません。
  しかし、隆起したほくろは服や周囲にこすれたり、スキンケアの際にひっかいたりと刺激を受けることが多く、炎症や感染の原因になります。
また、平らなほくろも隆起してくることがあるため、見た目の問題も含めて小さいうちに除去するのがよいと考えています。
もちろん、存在が気に入っているほくろまで取る必要はないと思いますが、悪目立ちしたり、だんだんと気になりだしたら一度除去を検討されてはいかがでしょうか。

患者さまの声